わかりやすい「妻」「家内」「女房」「かみさん」「奥さん」「嫁」のちがいと例文

日本語Q&A

キム
「妻」「家内」「女房」「かみさん」「奥さん」「嫁」のちがいはなんですか?

なおみん
はい、お答えします!
どれも夫婦のうち女性の配偶者を表す言葉ですが、以下のようなちがいがあります。

だれのこと いつ使うか
妻(つま) 自分(男性)の配偶者のこと いちばん一般的に。

法律関係、報道関係で。

家内(かない) 自分(男性)の配偶者のこと 自分と同じくらいか目上の人に言うときに
女房(にょうぼう) 自分(男性)の配偶者のこと 自分と同じくらいか親しい人に言うときに
かみさん 商人・職人である自分(男性)の配偶者のことその家の女主人のこと 自分と同じくらいか親しい人に言うときに
奥さん(おくさん) 相手(男性)の配偶者のこと

結婚しているように見える女性のこと

一般的に。

※奥様のくだけた言い方

嫁(よめ) 自分の息子の配偶者のこと 一般的に。

関西では自分や相手(男性)の配偶者のことを言うときに

 

では、くわしく見ていきましょう。

「妻」「家内」「女房」「かみさん」「奥さん」「嫁」のちがい

「妻」の意味と使い方

「妻」は自分の配偶者のことで、いちばん一般的でよく使われる言葉です。

例えば、以下のような言い方はよく聞くと思います。

〇私の妻です。

〇弁当は妻が作ってくれます。


「妻」という言葉は、同僚や目上の人などだれに対しても使える言い方なので便利です。

さらに、「妻」は、以下のように会社や役所に出す書類やニュースでも使われます。

〇妻の証言で明らかになった。
〇配偶者(夫・妻)から選んでください。

ちなみに、「妻」という言葉は712年に書かれた『古事記』という本にすでに使われているそうです。 意味は、「親に認められ、いっしょに暮らす女性」という意味で、今の意味とだいたい同じですね。

「妻」の反対は「夫」です。

「家内」の意味と使い方

「家内」も自分の配偶者のことで、同僚や目上の人に対しても使える言い方です。

「家内」は「家」の「内」という漢字からわかるように、意味は「家の中にいる人」または「家の中に閉じ込めている女」です。 「男性は外で仕事、女性は内で家事」という考え方が出ていますね。

今は男女どちらも外で働いたり協力して家事をしたりする時代ですから、「家内」という言い方は合わなくなってきています。

それでも、以下のように目上の人に対して「家内」を使って紹介することは多いようです。

〇部長、これが家内です。
〇家内も喜んでおります。

これは、日本の敬語が関係しています。
日本の敬語には、自分の身内を下げることで相手を上げるという仕組みがあります。そのため「こちら」ではなく「これ」、「妻」ではなく「家内」を使ったほうが、より自分の身内を下げて(謙遜して)紹介することができ、相手のことをしっかり上げることができるのです。

「家内」の反対は「主人」です。

「女房」の意味と使い方

「女房」も自分の配偶者のことです。同僚や親しい人に対しては使うことができますが、目上の人に対しては使えません。

✕部長、こちらが私の女房です。
〇田中、これがうちの女房だ。

その理由は、「女房」のもともとの意味を知るとわかります。
「女房」の「房」は部屋という意味で「女の部屋」ということです。 これは平安時代にいた使用人(身分の高い人の世話をする人)のうち、部屋を持つことができた位の高い女性のことを指していました。それが、だんだん妻のことを指すようになっていきました。

もともと位の高い女性のことだったので、今でも目上の人に対して使う言葉としてはよくないということです。 「女房」の反対は「亭主」です。

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「かみさん」の意味と使い方

「かみさん」も自分の配偶者のことです。同僚や親しい人に対しては使うことができますが、目上の人に対しては使えません

✕部長、こちらが私のかみさんです。
〇田中、これがうちのかみさんだ。

これも「かみさん」は「上様」とか「神様」という意味だったと言われています。どちらもえらい人というか立場が上の人ですよね。なので、目上の人に「かみさん(上様・神様)」というのはよくないというのはわかりますね。

「かみさん」の反対は「だんなさん」です。

「奥さん」の意味と使い方

「妻」「家内」「女房」「かみさん」は自分の配偶者のことですが、「奥さん」は、他人や相手(男性)の配偶者のことです。 同僚や目上の人などだれに対しても使える言い方ですが、「奥様」と言うともっとていねいです。

〇奥さんによろしくお伝えください。
〇奥様にこれをお渡しください。

その他、「奥さん・奥様」は結婚しているように見える女性を呼ぶ時にも使います。
〇奥さん、今日はみかんが安いよ。
〇奥様、本日はお買い上げありがとうございました。

「奥様」には「奥」という感じが使われていますが、もともとは「奥の部屋にいる人」という意味でした。昔は、家の奥(入口から遠いところ)には将軍などの身分の高い人がいて、その将軍などの配偶者は「奥方(おくがた)」と呼ばれていました。それが一般の人にも広がっていって「奥様」と呼ぶようになりました。

「奥様・奥さん」は自分の配偶者のことではありませんが、パナソニック(旧松下電器産業)の創設者である松下幸之助さんは自分の妻のことを「奥さん」と言っていました。 その理由は、松下電器は家族主義の経営で、奥さんも仕事を手伝い、店員の世話をしてきたからだと言っています。
自分の身内ではあるけれど、いっしょに会社を作ってきたパートナーという意識を言葉に表していたようです。

「奥さん」の反対は「旦那さん」です。

「嫁」の意味と使い方

「嫁」は自分の息子の配偶者のことです。 なので、「妻」「家内」「女房」「かみさん」とはまったくちがうのですが、「うちの嫁です。」と自分の配偶者を紹介する人もいます。特に関西では多いようです。

これは関西の芸人さんから広がってきたものだと言われています。
芸人同士が話すときに「家内」や「妻」ではかたいので、「嫁」に「~さん」の意味の「はん」をつけたのではないかということです。関西の芸人の間では「嫁はん」という言い方は、けっこう前から使われていたようです。

でも、いつのまにか「はん」がなくなって「うちの嫁」と言うようになり、その言い方がテレビなどを通して広がったようです。

れにしても、どうして「妻はん」とか「女房はん」ではなく、「嫁はん」になったのかはなぞです。

「嫁」の反対は「婿(むこ)」です。

「妻」「家内」「女房」「かみさん」「奥さん」「嫁」のちがい、まとめ

「妻」「家内」「女房」「かみさん」「奥さん」「嫁」のちがいは、わかりましたか。
最後にもう一度使い分けのポイントを書いておきます。

だれのこと いつ使うか
妻(つま) 自分(男性)の配偶者のこと いちばん一般的に。

法律関係、報道関係で。

家内(かない) 自分(男性)の配偶者のこと 自分と同じくらいか目上の人に言うときに
女房(にょうぼう) 自分(男性)の配偶者のこと 自分と同じくらいか親しい人に言うときに
かみさん 商人・職人である自分(男性)の配偶者のこと

その家の女主人のこと

自分と同じくらいか親しい人に言うときに
奥さん(おくさん) 相手(男性)の配偶者のこと

結婚しているように見える女性のこと

一般的に。

※奥様のくだけた言い方

嫁(よめ) 自分の息子の配偶者のこと 一般的に。

関西では自分や相手(男性)の配偶者のことを言うときに

 

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